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2025.07.23

大会の裏側から 〜グラウンドキーパーの想い〜

高校球児たちが全力で駆け抜けるスタジアム。

その一球一打の背景には、選手たちと同じように真剣なまなざしでグラウンドと向き合う人たちがいます。

今回は、そんな「縁の下の支え手」であるグラウンドキーパーの方にお話を伺いました。

グラウンドにかける思い、日々の工夫、そして球児たちへのエールとは——。

 

株式会社信州グリーン 指定管理事業部 課長 小林 幸一郎(こういちろう)さんに、メッセージを頂戴しました。

 

 

【 試合前、グラウンドの状態を確認する小林さん 】

 

 

 

【 小林 幸一郎 さん インタビュー 】

 

1.グラウンド整備を行う際、特に注意されている点を教えてください。

 

ベテラン上司の教え、やり方を見てきて、マウンド・バッターボックスの硬さ、イレギュラーを防ぐために、内野の不陸や土の均一性を意識し、どのポジションでも同じプレー環境にすること。雨や風によって変化する土の状態にも注意し、適切な散水を行うことです。また、見た目の美しさも重要なので、仕上げには丁寧な整地やブラッシング、それらを行う機械の乗り方にも注意するよう心がけています。さらに、外野天然芝の魅力も伝えられるよう、芝生の刈り方、密度の高さ、鮮やかな緑色がでるように毎日の生育状態を確認し、注意を払っています。

 

 

2.ご自身が「理想的な状態」と感じるグラウンドについて教えてください。

 

高校野球における理想的と思うグラウンドは、選手たちの努力が報われる舞台として整っていることです。エラーがグラウンドの状態のせいで起こることがないように、イレギュラーの少ない整備や、しっかりとしたマウンドなど、基本的なことを徹底することで、選手たちが全力でプレーできる環境が生まれると思います。見た目にも整っていて、プレーがしやすいグラウンドが理想だと感じています。

 

 

3.この仕事をしていて、やりがいを感じる瞬間はどのような時か教えてください。

 

大会期間中、限られた時間でしっかりと整備を終え、スムーズに試合が進んでいるのを見ると、自分たちもチームで動いて支えているという実感が湧き、やりがいを感じます。選手や観客の方が気づかないような細かい仕事こそ、舞台を整える大事な仕事だと思っているので、その責任を果たせた時は本当にうれしいです。

 

 

4.これからの高校野球に期待することを教えてください。

 

高校野球は勝敗を競うだけでなく、人としての成長や仲間との絆を深める貴重な経験の場だと思います。これからも、礼儀やひたむきさといった、高校野球ならではの魅力を大切にし、若い世代の活躍を、さらに多くの人に届けられるようになってほしいと期待します。

 

 

【 試合開始前、グラウンド状態の最終調整 】

 

 

 

【 開幕戦直前のグラウンド 】

 

 

 

【 試合後、外野天然芝の調整 】